トイレに行きたい(入院中のこと)
Posted on 2012年12月23日
今年8月、オットの最重要ワードは「トイレ」でした。
リハビリ病院に転院した当初は、オムツをしていたのですが
数日後には紙パンツになり
自分で歩いてトイレに行く練習を始めたため
まず当時の最大関心事は「トイレ」。
おまけに、まだ足もとがおぼつかなかったため
病室を出るときには、付き添いが必要で
用を足したいと思ったら
ナースかヘルパーさんを呼んで
「トイレに行きたいです」
と言わなければならなかったのです。
いや、そんな長い言葉は無理だ。
「トイレ」
これだけ言えればいいだろう。
オットは、たぶんそんな風に考えたのでしょう。
「トイレ、トイレ」と頭の中で練習したのでしょう。
ベッドの上で小さな声で
「トーイーレー」とつぶやいたかもしれません。
あまりに「トイレ」に夢中になったため
会話にもちょくちょく「トイレ」を挟み込むようになりました。
オット「さっきトイレ、隣の人がねトイレトイレ」
こんな風にしゃべってるのに
余分な「トイレ」が入ってることを
本人は全く気づいてない。
失語症の脳というのは、実に不思議であります。
だもんで、お見舞いの方がみえたときには
オット「すみませんトイレ、もうこんな状態でトイレトイレ」
見舞客「え…トイレ?」
私「あー、トイレ行きたいわけじゃないんで無視してください」
ワタクシ鬼嫁の対応(汗)
そして、今でもそうなのですが
オットは「どうしてもコレを言わなければ」と力が入ると
かえってうまく話せなくなる傾向があり。
いざ、本当に用を足したくなって
ナースコールをすると
オット「ぎえfぃえあ」(宇宙語)
「あ、加藤さん、トイレね」とニッコリやってきた
かわいいナースに付き添ってもらって
おとなしくトイレに行くのでした。