小学男子と話す(発症9カ月27日)
Posted on 2013年5月15日
リハビリ病院はかなりの急坂の上にあるので
オットはいつも、ゆっくりゆっくり登っていきます。
きょうも例の調子でひとり歩いていたところ
後ろからきた小学男子が
「こんにちはー」と言いながら追い越したのだそう(いい子だね)。
それに対してオットが
「おじさん、病気でうまくしゃべれないんだ」
と(別に言わなくてもいいのに)対応すると
小学男子は食いついたらしい(そりゃそうだ)。
「わー、そういう人がいるって、前に本で読んだことあります!」
(ここからは家での会話)
オット「本で読んだことあるんだって、ええっと、ええっと、あれ」
私「何?」
オット「本の名前。何だっけ、ほら、これ、これ」
(トランプのカードをめくるようなしぐさ)
私「………?」
オット「じゃなくて、ほら、こういうの」
(片目を手で覆う)
私「……ブラック・ジャック?」
オット「そう!」
『ブラック・ジャック』に本当に失語症が出てくるのか
定かではありませんが
とにかく小学男子とオットは意気投合(?)し
病院の前まで一緒に歩いたのだそう。
別れ際、オットが
「キミも病院の先生(医者・と言いたかったらしい)になればいいのに」
と言うと、小学男子は
「いや、それはいろいろと大変だから」
と去っていったそうです。